電子配置と周期表

25分 Part 1 / Ch1 / Lesson 3
前提レッスン: 1-1-2

到達目標

  • K殻・L殻・M殻の電子配置を書ける
  • 周期表の族と周期の意味を説明できる
  • 価電子の数と元素の性質の関係を理解する

電子殻と電子配置

原子核K殻 (最大2)L殻 (最大8)M殻 (最大18)例: ナトリウム Na (2, 8, 1)
電子殻のモデル: K殻(最大2個)→L殻(最大8個)→M殻(最大18個)

電子は原子核に近い方から K殻(最大2個)→ L殻(最大8個)→ M殻(最大18個) の順に入る。各殻に入る最大電子数は 2n22n^2 個(nn = 殻の番号)。

nn最大電子数 2n22n^2
K殻12
L殻28
M殻318

原子番号1〜20の電子配置:

元素記号電子配置 (K, L, M, N)価電子
水素H(1)1
ヘリウムHe(2)0
リチウムLi(2, 1)1
ベリリウムBe(2, 2)2
ホウ素B(2, 3)3
炭素C(2, 4)4
窒素N(2, 5)5
酸素O(2, 6)6
フッ素F(2, 7)7
ネオンNe(2, 8)0
ナトリウムNa(2, 8, 1)1
カルシウムCa(2, 8, 8, 2)2

周期表と価電子

周期(横の行)= 電子殻の数。(縦の列)= 最外殻の電子数(=価電子数)に対応。同じ族の元素は似た化学的性質を持つ。

価電子: 最外殻の電子の数。化学反応に関与する電子。

  • 1族(H, Li, Na, K…): 価電子 1個 → 1個の電子を失いやすい → 陽イオンになりやすい
  • 17族(F, Cl, Br, I…): 価電子 7個 → 1個の電子をもらいやすい → 陰イオンになりやすい
  • 18族(He, Ne, Ar…): 価電子 0個(閉殻)→ 安定 → 反応しにくい(希ガス)
よくある誤解

「M殻に電子が18個入ってからN殻に入る」→ 違います。K殻から20番目(Ca)まではM殻に8個入った時点でN殻に入り始めます。M殻の残りの席は遷移元素で埋まります。


確認クイズ

Q1 K殻に入る最大の電子数は?

Q2 酸素(O, 原子番号8)の電子配置は?

Q3 周期表で同じ族の元素が似た性質を持つ理由は?

Q4 希ガス(18族)が安定で反応しにくい理由は?


演習

問1. 塩素 Cl(原子番号17)の電子配置を書き、価電子の数を答えよ。

解答・解説

電子配置: (2, 8, 7)

  • K殻: 2個
  • L殻: 8個
  • M殻: 7個(17 − 2 − 8 = 7)

価電子は 7個。17族(ハロゲン)の元素はすべて価電子7個で、1個の電子を受け取って Cl\mathrm{Cl^-} になりやすい。

問2. 原子番号19のカリウム(K)の電子配置が (2, 8, 8, 1) であり、(2, 8, 9) ではない理由を説明せよ。

解答・解説

M殻は最大18個まで入れるが、M殻が最外殻のときは8個で安定する(オクテット)。M殻に9個目が入る前に、N殻に1個入る方がエネルギー的に安定なため、(2, 8, 8, 1)の配置をとる。

M殻の9個目以降が埋まるのは、21番のSc(スカンジウム)以降の遷移元素。