金属元素の概要

25分 Part 3 / Ch6 / Lesson 1
前提レッスン: 1-2-6

到達目標

  • イオン化傾向と金属の反応性を理解する
  • アルカリ金属・アルカリ土類金属の性質を説明できる
  • 遷移金属の特徴を知る

イオン化傾向

イオン化傾向: 金属が水溶液中で陽イオンになりやすい順序。

Li>K>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Fe>Ni>Sn>Pb>(H2)>Cu>Hg>Ag>Pt>Au\mathrm{Li > K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > (H_2) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au}

覚え方: 「リッチに貸そうかな、まぁあてにすんな、ひどすぎる借金」

反応性金属水との反応酸との反応
非常に大きいLi, K, Ca, Na常温の水と反応激しく反応
大きいMg, Al, Zn, Fe熱水・水蒸気と反応希酸と反応
小さいCu, Hg, Ag反応しない酸化力のある酸のみ
非常に小さいPt, Au反応しない王水のみ

アルカリ金属(1族: Li, Na, K)

アルカリ金属の特徴:

  • 柔らかい金属(ナイフで切れる)
  • 密度が小さい(Li, Na, K は水に浮く)
  • 水と激しく反応して水素を発生(Na + H₂O → NaOH + ½H₂↑)
  • 炎色反応で特有の色を示す(Li: 赤、Na: 黄、K: 紫)

アルカリ土類金属(2族: Ca, Sr, Ba)

  • アルカリ金属より硬く、密度も大きい
  • 水と反応(Ca は常温で穏やかに)
  • 炎色反応: Ca: 橙赤、Sr: 紅、Ba: 黄緑

遷移金属

遷移金属の特徴:

  • 複数の酸化数をとる(例: Fe²⁺, Fe³⁺)
  • 有色の化合物が多い
  • 触媒としてはたらくものが多い
  • 代表例: Fe, Cu, Zn, Ag, Au, Pt

鉄の化合物の色:

イオン
Fe2+\mathrm{Fe^{2+}} (aq)淡緑色
Fe3+\mathrm{Fe^{3+}} (aq)黄褐色
Fe(OH)2\mathrm{Fe(OH)_2}白色(→緑色→赤褐色に酸化)
Fe(OH)3\mathrm{Fe(OH)_3}赤褐色

銅の化合物の色:

化合物
Cu2+\mathrm{Cu^{2+}} (aq)青色
CuSO45H2O\mathrm{CuSO_4 \cdot 5H_2O}青色結晶
CuSO4\mathrm{CuSO_4} (無水)白色
Cu(OH)2\mathrm{Cu(OH)_2}青白色

確認クイズ

Q1 次のうち、希塩酸と反応して水素を発生する金属は?

Q2 Na の炎色反応の色は?

Q3 遷移金属の特徴でないものは?


演習

問1. 次の金属を、イオン化傾向が大きい順に並べよ: Cu, Zn, Fe, Ag, Na

解答・解説

Na>Zn>Fe>Cu>Ag\mathrm{Na > Zn > Fe > Cu > Ag}

イオン化列より: Na はアルカリ金属で最も大きく、Zn > Fe > Cu > Ag の順です。

問2. 硫酸銅(II)水溶液に鉄釘を入れると何が起こるか、反応式とともに説明せよ。

解答・解説

Fe+CuSO4FeSO4+Cu\mathrm{Fe + CuSO_4 \rightarrow FeSO_4 + Cu}

鉄は銅よりイオン化傾向が大きいため、Fe\mathrm{Fe}Fe2+\mathrm{Fe^{2+}} になって溶け、Cu2+\mathrm{Cu^{2+}}Cu\mathrm{Cu} として鉄釘の表面に析出します(赤褐色の銅が付着)。