酸化還元反応

25分 Part 1 / Ch2 / Lesson 6
前提レッスン: 1-2-3

到達目標

  • 酸化・還元を電子の授受で説明できる
  • 酸化数を求められる
  • 酸化剤・還元剤を判別できる

酸化と還元

酸化と還元は常に同時に起こる(一方が酸化されれば、もう一方が還元される)。

酸化還元
電子失う得る
酸素結合する失う
水素失う結合する
酸化数増加減少
酸化される電子を失う(= 還元剤)還元される電子を得る(= 酸化剤)e⁻
酸化還元の関係(電子の視点)

酸化数のルール

酸化数の決め方:

  1. 単体中の原子: 0
  2. 単原子イオン: イオンの電荷に等しい(Na+\mathrm{Na^+} → +1、Cl\mathrm{Cl^-} → −1)
  3. 化合物中のH: 通常 +1
  4. 化合物中のO: 通常 −2
  5. 化合物全体: 酸化数の合計 = 0
  6. 多原子イオン: 酸化数の合計 = イオンの電荷

: H2SO4\mathrm{H_2SO_4} の S の酸化数

(+1)×2+x+(2)×4=0(+1) \times 2 + x + (-2) \times 4 = 0x=+6x = +6

酸化剤と還元剤

酸化剤(自身は還元される)還元剤(自身は酸化される)
KMnO4\mathrm{KMnO_4}(過マンガン酸カリウム)H2\mathrm{H_2}(水素)
H2O2\mathrm{H_2O_2}(過酸化水素)*金属(Na, Zn, Fe など)
Cl2\mathrm{Cl_2}(塩素)H2S\mathrm{H_2S}(硫化水素)
HNO3\mathrm{HNO_3}(希硝酸)H2C2O4\mathrm{H_2C_2O_4}(シュウ酸)

代表的な酸化剤と還元剤

*H2O2\mathrm{H_2O_2} は相手によって酸化剤にも還元剤にもなる。

よくある誤解

「酸化剤は酸化される」→ 酸化剤は相手を酸化し、自身は還元される。名前に惑わされないこと。


確認クイズ

Q1 酸化される = 電子を?

Q2 H₂SO₄ の中の S の酸化数は?

Q3 2Mg + O₂ → 2MgO で、酸化されるのは?

Q4 還元剤は反応後どうなる?


演習

問1. 次の反応で、酸化された原子と還元された原子をそれぞれ指摘し、酸化数の変化を示せ。

Cu+2AgNO3Cu(NO3)2+2Ag\mathrm{Cu + 2AgNO_3 \rightarrow Cu(NO_3)_2 + 2Ag}

解答・解説
  • Cu: 0+20 \rightarrow +2(酸化数増加 → 酸化された → 還元剤)
  • Ag: +10+1 \rightarrow 0(酸化数減少 → 還元された → 酸化剤)

Cu が電子を2個失い、Ag⁺ が各1個ずつ受け取る。

問2. MnO4\mathrm{MnO_4^-} の Mn の酸化数を求めよ。

解答・解説

x+(2)×4=1x + (-2) \times 4 = -1 x8=1x - 8 = -1 x=+7x = +7