溶液の性質

20分 Part 2 / Ch3 / Lesson 3
前提レッスン: 1-2-2

到達目標

  • 蒸気圧降下・沸点上昇・凝固点降下を説明できる
  • 浸透圧の概念を理解する
  • コロイド溶液の特徴を説明できる

束一的性質

溶液の性質の中で、溶質の種類に関係なく、粒子の数(モル濃度)だけで決まるものを束一的性質という。

束一的性質(希薄溶液):

  1. 蒸気圧降下: 溶質を溶かすと蒸気圧が下がる
  2. 沸点上昇: 純溶媒より沸点が高くなる(ΔTb=Kbm\Delta T_b = K_b \cdot m
  3. 凝固点降下: 純溶媒より凝固点が低くなる(ΔTf=Kfm\Delta T_f = K_f \cdot m
  4. 浸透圧: Π=cRT\Pi = cRT(ファントホッフの法則)

mm: 質量モル濃度 (mol/kg)、KbK_b, KfK_f: モル沸点上昇・凝固点降下定数

温度 →純溶媒の凝固点溶液の凝固点← 降下純溶媒の沸点溶液の沸点上昇 →
沸点上昇と凝固点降下

コロイド溶液

コロイド: 粒子の大きさが約 1100 nm1 \sim 100\ \mathrm{nm} の分散系。真の溶液と懸濁液の中間。

特徴的な現象:

  • チンダル現象: 光の散乱で光の道筋が見える
  • ブラウン運動: 粒子が不規則に動く
  • 電気泳動: コロイド粒子が電場で移動
  • 透析: 半透膜でコロイドとイオンを分離

確認クイズ

Q1 冬に道路に塩をまくのは何を利用している?

Q2 束一的性質に影響するのは?

Q3 チンダル現象が見られるのは?


演習

問1. 水の凝固点降下定数 Kf=1.86 Kkg/molK_f = 1.86\ \mathrm{K \cdot kg/mol} のとき、グルコース C6H12O6\mathrm{C_6H_{12}O_6}M=180M = 1809.0 g9.0\ \mathrm{g} を水 500 g500\ \mathrm{g} に溶かした溶液の凝固点を求めよ。

解答・解説

質量モル濃度: m=9.0/180500/1000=0.0500.50=0.10 mol/kgm = \dfrac{9.0/180}{500/1000} = \dfrac{0.050}{0.50} = 0.10\ \mathrm{mol/kg}

凝固点降下: ΔTf=Kfm=1.86×0.10=0.186 K\Delta T_f = K_f \cdot m = 1.86 \times 0.10 = 0.186\ \mathrm{K}

凝固点: 00.186=0.19 °C0 - 0.186 = -0.19\ \mathrm{°C}