状態変化と蒸気圧

20分 Part 2 / Ch3 / Lesson 4
前提レッスン: 2-3-1

到達目標

  • 物質の三態と状態変化を粒子モデルで説明できる
  • 蒸気圧と沸点の関係を理解する
  • 状態図の読み方を知る

物質の三態

物質は固体・液体・気体の三態をとり、温度と圧力によって状態が決まります。

状態変化名称エネルギー
固体 → 液体融解吸熱
液体 → 気体蒸発(気化)吸熱
固体 → 気体昇華吸熱
気体 → 液体凝縮発熱
液体 → 固体凝固発熱
気体 → 固体昇華(凝華)発熱

加熱曲線: 純物質を一定の速さで加熱すると、融点・沸点で温度が一定になる区間が現れます(潜熱が吸収されるため)。

加熱時間 →温度 (℃)0℃ (融解)100℃ (沸騰)蒸気
水の加熱曲線

蒸気圧

密閉容器中で液体が蒸発すると、やがて蒸発速度 = 凝縮速度となり気液平衡に達します。

このときの気体の圧力が飽和蒸気圧(蒸気圧)です。

  • 温度が上がると蒸気圧は増加
  • 沸点 = 蒸気圧が外圧(大気圧)と等しくなる温度
  • 高地(低気圧)では沸点が下がる

状態図(相図)

温度 →圧力 →三重点固体液体気体1 atm
水の状態図(概略)

状態図では:

  • 三重点: 固体・液体・気体が共存する点
  • 臨界点: これ以上の温度では液体と気体の区別がなくなる
  • 曲線上 = 2つの相が共存する境界
  • 水の特異性: 固体→液体の境界線が左に傾く(氷は水より密度が低い)

確認クイズ

Q1 沸点とは蒸気圧が何と等しくなる温度か?

Q2 加熱曲線で温度が一定になる区間は何を示すか?

Q3 状態図の三重点とは?


演習

問1. 富士山の山頂(気圧約 0.63 atm)で水の沸点が 100℃ より低くなる理由を説明せよ。

解答・解説

沸騰は蒸気圧が外圧(大気圧)と等しくなったときに起こります。

富士山頂では大気圧が 0.63 atm と低いため、蒸気圧が 0.63 atm に達する温度(約 87℃)で沸騰が始まります。

つまり、外圧が低いほど、より低い温度で蒸気圧が外圧に達するため、沸点が下がります。